夢に酔い

その香りに酔う

己を失い

お前に寄りかかる時

この距離はほんの少し縮まる





campari




クラピカは久しぶりにレオリオの家に行った。

たまの休日、一人で過ごすのも良かったが、誘われたのを断る理由もない。

インターホンを押すと「よぉ」といつもの通りレオリオが出てきた。

部屋に入れてもらう。

「・・・相変わらず散らかった部屋だな」

「俺は別に困んねーよ?」

「・・・私が困る」

クラピカはその性格から頼まれてもいないのにレオリオの家に行くたびに

掃除をしていたのだった。

「頼んでもいないのにわざわざやらなくても良いんだぜ?」

「やらなくてもいいと思うほどやりたくなるのだよ!」

多少ムキになったようにクラピカは言った。

しかしレオリオも掃除をしているクラピカを見るのはそうまんざらでもない。

てきぱきと掃除をこなすクラピカはまるでメイドの様でそれはそれは可愛らしい。

いつの間にかクラピカはブツブツ言いながら掃除を始めている。

レオリオは手伝うこともで出来ずソファーに座り込んだ。

・・・15分後。

「はぁ・・・」

クラピカはぐったりしてレオリオの隣に座った。

「どうやったらこんなに物を溜め込むことが出来るんだ?」

「お前がしっかりしすぎてんだよ!普通こんなもんだろ!」

「そもそも普通はもっと棚や引き出しがあるんじゃないのか?」

「うるさい!俺はこれでいいんだ!」

「・・・喉が渇いた」

「あぁっ?」

「ただで働いた労働者に飲み物を入れてもくれないのか?この男は」

「わーったよ!入れりゃいいんだろ?!」

レオリオはキッチンに行って冷蔵庫からアセロラのジュースを出して

2つのグラスに注いだ。

レオリオはそれをクラピカの前にドンっと置いた。

「お待ちどー様っ」

「アセロラ・・・か?」

「ああ。ビタミンCが沢山入ってるから毎日飲んでるんだ」

と言いながらレオリオもソファーに座ってグラスを持ち上げる。


(?!)

口をつけた瞬間、何か違和感を感じた。

(なんだこの味?匂いも変だな・・・もしかして?!)

「クラピカ!飲むなっ!!」

ガシャン!

床にガラスの破片と赤い液体が飛び散った。

「クラピカっ!!!」

クラピカは机に突っ伏して苦しそうにしている。

「げほっ・・ぁ・・はぁっ・・・」

「クラピカぁぁ!!!」

レオリオは思わずクラピカを抱き起こした。

クラピカは顔を真っ赤にして喘いでいる。

「大丈夫かっ?!お前酒弱いんだろっ?!」

レオリオはアセロラのジュースと間違えてアルコール度数の物凄く高い酒、

『カンパリ』を入れてしまったのだった。

「レ・・・オリ・・ォ・・・」

「顔真っ赤だぞ!ほら!ちょっとそこに寝てろよっ!水持ってきてやるからっ!」

レオリオがそう言って立ち上がろうとした瞬間。

クラピカがレオリオのシャツを掴んだ。

そして。


「ぃか・・ないでくれ・・・」


と言った。

(えええええぇぇぇぇぇっっっっ!!!!!)

レオリオは驚いた。そして同時に嬉しさで顔が一瞬二ヤけた。

(クラピカって酒で性格変わる人種だったのかぁ!)

レオリオは再びソファーに座った。

すると、クラピカが猫の様に体を寄せてきた。

クラピカの体温が服越しに伝わってくる。

そっとクラピカの肩をレオリオが抱いてやると、緋色がかった大きな瞳がレオリオを見つめる。

いつもより虚ろな目。

そして、いつもより大胆。

息遣い、赤く染まった肌、体温、シャツを掴む細い腕。

全てが気になる。

「・・・好き・・・だ」

「え」

「レオリオのこと・・・」

「・・・俺も」

どちらからともなく唇を合わせ、舌を絡ませる。

ほのかにカンパリの味がした。





アトガキ


はああぁぁぁ・・・

微微微エロ位のを書いてしまった・・・

ダメです。これ以上は書けません。私の良心が許せません。

キスシーンだけでも少し抵抗あるのにっ!

私はレオクラはほのぼの可愛らしくが好きなのです。

エロ系も嫌いではありませんが、自分では書きたくないのです。

・・・って自分で書いててそんなこというのも何ですが。

感想お願いします。





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