廃棄物の上にどこからかはらはらと一片の花びらが落ちる。

風に乗ってこんな所まで来るなんて、数奇な運命だとクロロはぼんやり思った。






chromatic





見渡す限り花の咲きそうな樹木はない。

あるのは夥しい数の廃棄物の山。

そして、それを宛に集まった数百とも数万とも言われる人々の塒だ。

しかし、正に「塵も積もれば山と成る」の状態で、

本気で探せば何だろうと手に入る。

金も、地位も、武器も、権力も、人身も。

今、流星街の住民は、廃棄物を踏み締めて、或いは踏み躙って生活している。

文字通りの、「廃棄物の上に成り立つ」生活である。





クロロはコートを翻してバラックとバラックの間に出来た細い通路を歩いていた。

妙に喉かな春の陽射が気に食わないながらも。



ジャラ・・・



ふと、足下で何かが擦れる音がした。

下を見てみると、細い鎖が無造作に地面に打ち捨てられてある。

いつもなら何が落ちていても何てことはないのだが───

クロロは妙な感覚を覚えた。

デジャヴのような、その逆のような───







「団長ー!」

後ろから呼ぶ声が聞こえる。

ふと我に還りクロロが振り返ると、昔からの馴染みの旅団の者が何人か見えた。



「仕事しようぜ」








「───ああ」

















アトガキ



ひー、スランプだあ。

最近クラピカよりクロロの方に傾きかけてきたので、クラピカのネタが思い付かないのです。

という訳で、今年はクラピカB.D小説の代わりにこれ。

でもクロロよりhydeの方に傾いているので、クロロのネタでさえも危険な状態です。

このままじゃ存続の危機にっ!?





眞色